山のすべての楽しさが詰まった山 乾徳山 2031m(単独)

乾徳山の山頂直下にある有名なクサリ場

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2012年6月24日
朝3時15分起床。

前日、急きょ山に行くと決めた。


まだ暗い首都高を走る時はアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの『危険な関係』は最高だ。

徐々に空が白み始める頃になると、右に競馬場、左にビール工場を見ながら山に向かって車を飛ばす。

勝沼I.Cで高速を降りて、途中でコンビニに寄ったりしながら5時半に徳和の駐車場着。
焼きそばパンとホットドッグを食べ、諸々と準備して6時少し過ぎにスタート。

紙の地図ももちろんだが、山と高原地図iPhoneアプリも準備オーケー。

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天気はイマイチ。
曇っているし、山の上の方はガスっている。

しばらく徳和川に沿って林道を緩やかに登って行くと登山道入り口の看板が出てくるので、ここから植林地を登る。

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銀晶水という湧き水はチョロチョロ滲みでている程度で、飲めなかった。

山腹を登り進むと、やがてミズナラなどの広葉樹林帯になる。

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奥秩父の深い森。
急な登りが続く。
それほど暑くはないが、登れば汗が出る。

傾斜が緩むと小さな流れと出会うが、これが錦晶水だ。

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こっちは水量豊富。

顔を洗い、首筋を濡らし、ゴクゴク飲んだ。
それほど美味しい水ではなかった。

この先しばらくは高原の森の中のような爽快な道となる。
霧も出ているが時折、陽も差す。

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涼感たっぷりな風が心地よい。

目の前が開けると、そこが国師ヶ原だ。

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ここで初めて目指す乾徳山とご対面。

実に伸びやかな場所。
しばし休憩。
行動食など。

国師ヶ原の十字路を直進。

ツツジがまだたくさん咲いていた。

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さらに登ると広いカヤトの斜面が現れる。

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その奥には目指す乾徳山の頂も見えた。

次々に変化する地形、植生、風景に目を奪われるばかり。

今回、乾徳山を選んだのも、雑誌で「山のもつ楽しみをすべて兼ね備えた山」と紹介されているのを見たからだ。
また200名山でもあるから以前から名前は良く知っていた。
だが最後まで天気面では上越の方が良さそうだったから平標山と悩んだのだけど・・・
(平標山は、もう何十回も登ってる)


このカヤトの斜面を登り切った尾根の一帯が扇平。

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山頂はガスで隠れてしまった。

ここから振り返って見る富士山は圧巻なのだそうだ。
しかし何も見えなかった。

尾根上の樹林帯をしばらく行けば今度は岩稜帯となる。

ダブルストックをしまい、滑り止め付きのグローブを装着。
四肢を使って岩をよじ登る箇所が続く。

さて、お待ちかね、最初のクサリ場

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先行のオジサンも左端に写っているから高さがわかるかな?

このオジサンが先に登ってくれと言うので、先に行かせてもらった。

このクサリ場はクサリが無くても三点支持さえきっちりできれば大丈夫な程度で、足場もしっかりしている。
なんなくクリア。

しかし、上に立つと結構な高度感がある。

下は断崖絶壁の岩場を進む。

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先行の若者に追いついたが、彼のザックの背負い方が気になる。

ショルダーハーネスを街中のように長めにしているから、ザックが左右に揺れる。
まあ荷物も少なそうだが、もしザックに身体を振られたら滑落の原因になる。

昨今の山ブームもいいが、基本だけは押さえておきたいものだ。

その後も岩場が続いて、いよいよ最後のクサリ場へ。
頂上まで約30mほどあるそうだ。

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先ほどのサックの若者に一応進言させてもらってから先に行かせてもらいクサリに取り付く。

左側にあるクラックに靴を突っ込んで足場にすれば、見た目ほど難しくはない。

しかしスリル満点!
かなりの体力も使う。

最後の岩を掴み、ひょいと顔を出せば

頂上だ!

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残念ながら眺望なし。
本来であれば見える富士山も南アルプスも厚い雲に阻まれて何も見えない。

若い男女にシャッターを頼まれたので、こちらもお願いして証拠写真。

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山頂は狭いので少し降りたところで
こんな景色

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を見ながら少しだけ休憩。

あまりお腹も空いていなかったので、いつものナッツとドライフルーツを少し食べる。
アイフォーンのGPSアプリで標高や場所などもチェックしてから下山開始。

山頂の北側からクサリやハシゴを使って岩場を急降下してゆく。
ここも気を抜けない。

振り向けば岩が屹立する乾徳山

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黒金山との分岐を左に進む。

ここからが岩場クサリ場よりも曲者だった。
なにしろ急な斜面に湿って滑る岩、浮石、滑る木の根を敷き詰めた難所。
しかも滑ると結構落ちる可能性もある。
途中でしゃがみ込んで動けないオバサンもいた。
登山道を外してヤブこぎした方がマシなくらいだった。
ロープを使おうかと思ったくらい。

このちょっとビビってしまう急降下で高度を下げる。

まあ、木々につかまりながらなんとか転ぶことなくクリア。

その後は針葉樹林帯で乾徳山の西側の山腹を巻く。

傾斜が緩みだすと、また爽やか系の登山道になる。

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避難小屋になっている高原ヒュッテが見えてきた。

このヒュッテの前に鹿の群れ。

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全く逃げる気なし。

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やはりオオカミがいなくなったせいで弛んだ野生となってしまったのだ。

しかし、このヒュッテ前は非常に気持の良い場所なので、シカを眺めながらおにぎりを1個食べた。

朝も通った国師ヶ原に再び戻る。
登って来たルートではなく緩やかに登って道満尾根に向かう。

軽井沢のようだ

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四等三角点がある道満山を越えると、また急な下りとなる。
その頃には脚に疲労が蓄積されてきて、ひたすら駐車場が恋しくなる。

しかし、ここで気を抜くと怪我のもと。

自分に喝を入れながら歩けば、やがて徳和の集落に着く。

山道から集落に入る場所にはシカを通さないための柵があり「僕達の集落をシカの害から守るために自分でカギを開け、通ったら閉めてください」と登山者に向けて子供の手書き文字の看板が掲げられていた。

やはり日本にはオオカミが必要なのだ。

駐車場に戻り、登山靴を脱いで座りこめば心地よい疲労感。

ビールが飲めれば最高だけど、運転するからダメ。
痛風持ちには車で山に来るのも良いのかもしれないな。

時間はまだ午後1時半頃。

トイレでスキンズのタイツを脱いで短パンだけになり、タオルを濡らして身体を拭いてTシャツに着替える。

できれば美味しいほうとうを食べてから中央高速が渋滞する前に帰りたい。

勝沼I.Cまでの間に道の駅があったので、そこなら地元に密着した美味しい「ほうとう」が食べられるのではないかと推測。
しかし、そこにはなかった。

ふと対面を見ると「いろり」という店があり、なかなか雰囲気が良さそうだ。
入ってみた。

ほうとうは、なかなか食べる機会がないし、どれが本当に美味しいほうとうなのか実はよくわかっていない。

去年、国師ヶ岳のハイキングに来た時に、このあたりの有名な寺の近所にある店で食べたほうとうは、本当に美味しくなかった。
しかし、ここんちは全然違う。

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本当に美味しかった!

もうすでに何度も聴いたビーチ・ボーイズの新しいアルバム 『ゴッド・メイド・ザ・ラジオ~神が創りしラジオ』をまた聴きながら走れば渋滞もさほど気にならない。
8月の来日公演が楽しみ過ぎる!

結局、小仏トンネル手前で約5KMの渋滞だけで帰れた。

乾徳山は本当に楽しい良い山だ。
植林地、広葉樹林帯、カヤト、草原、岩場、クサリ、ハシゴ・・・
標高差もあってガッツリ歩ける。

また登ろう。
なにしろ景色を見ていないのだから。

「頂上で景色を見ていないからまた登る山」リストにまた一座が追加された。


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乾徳山頂上、ふみえさんの車の鍵が落ちてるはず(^_^;)
下山後それに気付いてから大騒ぎでしたが、ホントに楽しい山でした!
エノさんが山デビューしたばかりで、「おかあさ~んv-12」と言いながら岩を登っていたのを思い出します・・・。

ichi 様

そのハナシ以前ちらっと聴いたなぁ。瑞牆山だと思ってたけど乾徳山だったんだー。
まあドタバタがあるのも良い思い出になるのかもね。
しかし、そのエノさんの動画を撮っておくべきだった・・・今度は一緒に行きましょう!

楽ちんコースあるよ

乾徳山懐かしいなぁ~、以前埜歩歩で道満牧場から尾根伝いに行ったことがあるけど一寸物足りないかも・・・、山頂直下の鎖場で入部間もないワンダーフォーゲル部で次期部長が滑落し、軽傷した場所何か因縁あるのかな?、次回行く際には誘ってね

つちかね様

4日の定例に出席する予定です。

昨日、乾徳山に登ってきましたが、おっしゃる通り本当に楽しい良い山ですね。
昨日の余韻に浸りながら、ブログで山行を検索していたら辻本さんの過去記事がヒットしたので今更ながらコメントさせて頂きました。

武田 様

久しぶりです!
私もまた行きたい山です。
景色も見てないし・・・
一緒に行けたらいいですね!

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辻本孝良

Author:辻本孝良
東京都中央区で会社経営してますがビジネス関係の記事はほぼありません。
山とか酒とかB級グルメとか阪神タイガースとかの、どうにもならないような記事ばっかりです。

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