ああ青春の八方尾根 そして唐松岳

このGWは、北ア登山と家族サービス。
好天に恵まれ20数年ぶりに唐松岳の頂上に立った。

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左のピークが唐松岳


思いめぐらすものすべて感慨無量なり。

5月2日

近所のスーパーで食糧とかリチウム電池などの買い物をして、午後1時半ごろ車で出発。
一人で白馬八方に向かうのだ。
そして明日の朝から唐松岳に登る。

家族は明日、私が唐松岳の頂上を目指して喘いでいるころ、優雅に特急「あづさ55号」で白馬入りして、白馬八方のリゾートホテルにチェックイン。
きっと温泉三昧ってところなのだろう。

一方、私は唐松岳頂上小屋に1泊して、明後日に下山。そのホテルで合流する。

登山と家族サービスを両立させる苦肉の策である。
もちろん帰途は私が運転する車に家族も乗せ、彼女らは後部座席で眠っているうちに帰宅できるというパターンだろう。
世話がない。

今回のゴールデンウィークは、家内も娘も外出予定がなかったようだ。
だから、どこかに連れて行けということになり、私の山行日程が短縮されるという事態になった。
山を知らない軟い女性陣では、下山して合流する場所が秘湯とか、山小屋というわけにもいかず、そうなると必然的に上高地とか白馬とか、そんな場所になる。
そこで、ロープウェイを利用して、アプローチも比較的容易な唐松岳を選んだわけだ。
本当は次の日に五竜岳まで行きたいのだが・・・

しかし、山行予定が短くなったからと言って、残念と言っているのではない。
もちろん家族サービスだって楽しい!嬉しい!
誤解無きようお願いします。

・・・・・・・
・・・・・・・


さて、今回のドライブは関越の東松山ICから乗り、関越から上信越道に入り、さらにに長野道に入って豊科から白馬に北上するルート。
距離的にも近いルートだが、東松山からだと高速料金が1000円で行ける。
通常ならば4700円が1000円なのだ!
この政策は無政策に限りなく近い政策だと思っているが、利用しない手はないから利用する。
運輸業に携わる方々には申し訳ないけれど・・・

高速道路は実に順調。
ただ、あまり運転が上手ではない、高速道路に慣れていないような運転者も多かった。

休み休み、いつものようにSAやPAでフランクフルトを食べたり、トイレに寄ったり、少し眠ったりしながらゆっくりと豊科に向かう。
だが、それでも早い。少しは渋滞も想定していたが、全くない。
この分では夕方には白馬だ。
予定では、白馬の「道の駅」で明け方まで眠り、朝7時にホテルへ。
そして積んできている家族分の荷物を置き、ホテルから徒歩10分ほどの八方のゴンドラに乗ることにしていた。

だが、こうなったら今日中にホテルに荷物を置いてしまうことにした。
急ぎ、豊科で高速道路を出る。
表示された料金は、本当に1000円だった。

国道147から148というルートは、左手に北アルプスの山並みを見ながら走れる、すこぶる景観の良い道だ。
この日、常念岳あたりは雲がかかっていたが、針ノ木岳以北は軒並み山頂まで見ることができた。

爺ヶ岳 双耳峰は鹿島槍 一番奥は五竜岳
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白馬三山
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白馬八方には7時頃到着。
まずはホテルに向かい、荷物を置いた。
電話で説明しておいたので、玄関前でボーイさんにスムーズに預かってもらう。
そしてベテランの客室係と思われるホテルの人に訊かれた。
「ところでご主人、きょうはどちらにお泊りですか?」って。

だから
「道の駅」です!
と元気に答えた。

「お気をつけて」
と言われた。

昔、私がこの界隈でさんざん滑ったり、登ったりしていた時代には、コンビニなんてなかったものだ。
しかし今はコンビニはどこにでもある。
そのコンビニで、今夜行われる車中一人宴会用のビール、ウイスキー、笹かま、チーズ、ししゃもの燻製などを買い込み、明日の朝ごはん&山ごはん用のおにぎりを買う。
道の駅までは約5分。
行ってみると、駐車場はもうすぐ満車になる寸前。
スキー、スノボ客もいたが、山でもスキーでもないような車も多い。
ナンバーを見ると、関西以西のナンバーだ。
遠くから、車中泊で観光に来ているのかな?
良く分からないが、道の駅を利用して車中で夜を明かすという私の作戦が、あまりにも一般的な作戦であることを知って、がっかりした。

それにしても、あと1時間遅かったら駐車スペースを探しまわるはめになっていたかもしれない。


5月3日


朝4時半に目が覚めてしまった。
車の中でシュラフに包まって眠っていたのだが、夜中の1時頃にも暑くて一度起きてしまった。
その時は上半身をシュラフから出してまた眠ったが、アラームはiPhoneで5時30分にセットしてある。
まだ少し早い。
目をつぶって体力温存のために眠ろうとした。

隣のワゴン車の夫婦と思われる男女も起きていて、なんだかスノーボードなどを出して準備している。
しかし、リフトにもゴンドラにも早すぎる。
だから眠るしかない。
しかし眠れない。
ここは長野県白馬町にある「道の駅」だ。
これから20数年ぶりに唐松岳に登る。
その興奮で、眠れないのだろう。
そして肝心の天気。なんとか大丈夫そうだ。

昨日のうちに入手した情報では、八方のゴンドラ乗り場駐車場が開くのが6時半ごろで、ゴンドラはこのゴールデンウィーク中だけ7時半ごろから運転するらしい。普段は8時からだ。

どうせ眠れないのだし、やることもないから、昨晩のうちにコンビニで酒や夕飯代わりの酒の肴と一緒に買ったおにぎりを食べる。朝ごはん。
2個食べた。

食べながら車のラジオを聴いていたら、悪いニュースが2つ。
一つは昨日の対巨人戦は阪神の負け。
最近弱い。

もう一つは、大きな悲しいニュース。
忌野清志郎が亡くなった・・・

カーラジオから「スロー・バラード」

♪きーのーおは、くるまのーなかでーねた♪

あのコと手をつないではいなけど、同じだよー
オレも車の中で寝たよー
市営グランドじゃなくて道の駅…

ちょいと悲しいよー
男なら誰でも、少なからずこの歌に近いような体験をしているのではないか?
それは遠い遠い青春時代…
そう、オジサンにも青春時代はあったのだ。
「トランジスタラジオ」にあるように、彼女が教科書を広げてる時に屋上で寝転び、ラジオから流れるホットなナンバーを聴いていた頃もあった…
ベイエリアからリバプールまで…

清志郎は、お茶目で、ヘンテコで、イカしたロックンロールなオジサンだった。
さよなら。

綺麗なトイレで歯磨きしてから最終準備。
ザックに余った赤飯のおにぎりなどを詰め、サンダルから登山靴に履き替える。
ここから白馬八方のゴンドラ乗り場までは車で5分ほどだ。

昨日の夜も通った道を八方へもどる。
途中でこんな景色を見ることができる。

左側 白馬三山から小蓮華山
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八方に着いたのは6時15分ごろ。
駐車場に入るために並ぶのかと思ったら、すでに開いていた。
ヤバい!6時半開場ではないようだ。情報が正確ではなかった。
しかしゴンドラに一番近い駐車場にかろうじて車を入れることができた。

ゴンドラの朝早い時間帯は、やはり登山客が多いようだ。
と言っても、40%程度だろうか。
もう少し遅い時間になれば、スキーヤーが圧倒的に多くなるだろう。

7時半に運転開始。
しかし、すぐに乗れるわけではない。並んだ順番だ。

乗車後8分で兎平へ。

兎平から白馬三山
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そこからリフトで黒菱平へ。
さらにもう一本リフトに乗れば、第一ケルンまで一気に登れる。
このアクセスの良さが唐松岳の良いところだ。
でも、20数年前に登った時は、確か兎平から登ったような気がする。
そもそも、兎平から上にリフトが無かったように思う。
長野オリンピックのダウンヒル競技用に作ったのではないのかな?
正確な情報ではないけど。

八方池山荘の前では、多くの登山者がアイゼンを装着していた。
でも、この雪と傾斜なら下ノ樺あたりまでは大丈夫そうだと判断。
しばらくは、装着せず、手にはストックで歩き始める。
日焼け止めは入念に塗った。

左手側に五竜岳と双耳峰の鹿島槍を見ながら登る。
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キャッホー!
やっぱりいいなー 後立山連峰は!

それにしても、運動不足で足が重い。
そしてアイゼンはザックに入れていても重い。
だったら装着しようか…
その方が歩きやすそうだし。

それで、八方ケルン付近で装着。
ついでにピッケルも。

しかし足に着けても、やっぱり重い。
日頃から運動しなくちゃダメだな。

八方池はまだ雪の中。
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休憩しながら白馬岳の写真を撮っていたら、4人連れのパーティーのオジサンが
「あんた一人?」
というので
「はい」
と答えたら
「じゃあ、写真撮ってあげるよ」
だって。
じゃあ、お言葉に甘えて白馬三山をバックに撮ってもらった。
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おー、なかなかいいじゃん。
まるでシャモニーのようだ。
行ったことはないけど。

このあたりまで来れば遠くに唐松岳のピーク(一番左の尖ったところ)と不帰嶮(かえらずのけん)、不帰キレットが見える。
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不帰嶮は凄いなぁ。「帰れないよ」っていうネーミングも凄いけど。
右の急斜面が「天狗の大下り」だ。

しばらく登って下ノ樺
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高度を上げるにつれて、鹿島槍ヶ岳が五竜岳に隠れてくる。
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そして直登!
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写真だと分かりにくいけど、これってかなり急です。

ああ、きつい。
シールを着けて登るスキーヤーたちに抜かれる。
20数年前の我々も、そんな感じだったのだろうか?
スキーでガンガン登っていたかも。
あれは多分4月だったと思う。
雪はもっとずっと多かったし、寒かった。
山小屋は営業していなかったし、テント泊で荷物も多かった。
なんでこんな雪山に来ちゃったんだろーって思ってたような気がする。
若い頃、まだ体力モリモリだった頃のお話し。
山よりコンパって感じだったけど。

不帰嶮のド迫力に圧倒される
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そして徐々に目指すピークが近づく。
(左から2番目のピークが唐松岳)
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鹿島槍が五竜に隠れる。
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もうひと踏ん張り。
目指すピークが大きく迫る。
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今年は雪庇が例年に比べて発達していないそうだ。
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しかし、絶対に踏み抜くことのないように充分に注意して進む。
社会的にはたいしたことがないけれど、自分の不注意で困ってしまう人がいることを考えなければならない。
そして、滑落しないようにあらゆる感覚を総動員して歩いている時、日常生活では感じることができないこの時、それがもしかしたら山の醍醐味なのかもしれない。

さて、ここまで休憩しながらゆっくり来た。
最後のキツイ岩場の登りの先、五竜岳への縦走路と出会うと、そこが唐松岳頂上山荘上の展望台と呼ばれる場所だ。
その稜線にポンと出れば、いきなり正面に剱岳と立山の勇壮な姿が眼前に広がる。

おお!ツルギ!雪と岩の殿堂!

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疲れが一気に吹っ飛ぶ。

目指す唐松岳も右手に大きい。
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ここで、今夜の宿である頂上山荘にザックを置き、サブザックで頂上へ登るか、それともこのまま背負って登ってしまうか考える。
時間はまだ昼だ。
ゆっくりゆっくり登ってきたが、そもそもスタートが早かった。
このままザックを背負って、ゆっくり山頂まで先に行くことにする。
少しでも荷物が重ければ、その分カロリーを消費するだろう。
ビール1本、余計に飲める!

そして山頂
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20数年の時を経て再びここに立つ。
あの日は白馬三山と信州方面にガスが出ていたと思う。
しかし剱岳をはじめとする立山連邦は見えていた。
きょうと同じように。

あの頃、まだ駆け出しの社会人だった頃、今の自分を想像してはいなかっただろう。
能天気だったよな。今の方が志が高いような気がする。
そして、あの頃の体力と、今の知恵とか知識をもってすれば、凄い会社をつくれるような気がする。
もちろん、それは無理なことなのだけどね。

そんなことはともかく
山頂からの パノラマ動画 をどうぞ!

遠く薬師岳、水晶岳も見えたし、八ヶ岳も見えた。

記念撮影
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お祝いの赤飯
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頂上から、今夜泊まる山小屋へ。
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ここは予約不要。
4月29日に営業を始めたばかりで、まだ半分雪に埋もれている。
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乾燥室があって、そこに靴とアイゼンを置き、指定された部屋に入る。
部屋の左右とも上下に分かれたロフトのようなところに蒲団が4枚敷いてある。
そこに5人分の枕。
枕の通りなら20人部屋ということだ。

まだ部屋には誰もいなかった。
大きなザックが一つある。きっと必要なものだけを持って、頂上に行っているのだろう。

自分の寝床を確保して、食堂でビールを飲む。
350ml缶が550円。
たくさん飲んで、山小屋の利益に貢献しよう!

剱岳を見ながらビールで乾杯なんて、こんな贅沢は他にない。
それはそれは幸せな時間だ。
いまここにいる幸せ。
そういえば、家族は今頃どこだろうか?
特急列車の中か?もう少しで白馬駅に着くころか…

山で、人を想う。

ビールを1本飲んだが、まだ夕食まで時間がある。
もう一度、少し上の展望台に登ってみた。

やっぱり美しい。
白馬三山と不帰嶮方面
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戸隠山、妙高山方面
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剱岳
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そして唐松岳
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一人だった。
風の音と、鳥のさえずり以外の音は無い。
夕刻近い残雪の山々を眺めていたら、なんだかわからないが涙が自然とあふれてきた。
理由はない。
山に来ると、こんなことがたまにある。
詳細は私小説ではないので省略。
きっと山の神様の仕業だろう。
いずれにしても、こんな景色を見ていれば、どんなに辛いことも、苦しいことも「屁のツッパリにもならない」
山はいい。

夕食
まだ排水設備が凍っていて、水を充分に使える状況ではないのに、こんな料理が食べられる。
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ご飯も、味噌汁も、おかわりはいくらでもできる。
そのもてなしの心がありがたい。
絶対にまた来て、泊まりたくなる。

同じテーブルの3人組の方々と、山の話をしながら食べ終わった後も、しばらくビールを飲みつつ山談義。
夜行の「ムーンライト信州」を使って登る、八ヶ岳、南アルプス、北アルプスの具体例は非常に参考になった。
最近は思いを募らせている聖岳や赤石岳についても、講義を受けさせてもらった。
山小屋で教えてもらう情報は、どんなガイドブックよりもためになる。
さらに、箱根の外輪山の素晴らしさは、登山口の多さ、すなわち下山口の多さにあり、そこに温泉が必ずあり、しかも小田原方面に下りて魚を食べれば、味も価格もパラダイスであるということを教えてもらう。
箱根の山は、金時山くらいしか登ったことがないので、これも具体例を教えてもらった。
是非とも実行したい。

しばらくすると、食堂のテーブルにブラウン管の小さなテレビが設置される。
天気予報とニュースの時間だ。
気になる明日の天気は曇り。昨日までの予報だと、天気が崩れそうだったのでホッとした。
山は天候次第で、その牙をむくことがあるからだ。
特に、八方尾根のような広い尾根で視界がきかずに迷ったら・・・
そして強風や5月でも吹雪くことがあるという気象・・・
アー怖い。

さて、ニュースではすぐ隣の五竜岳で起きた滑落事故のニュースをやっていた。
残念ながら一人が亡くなったそうだ。
五竜から来た登山者はヘリコプターを見たらしい。
明日、五竜岳から遠見尾根というルートの方も大勢いるので、みな情報に釘付けだった。
山小屋の主人から黒部側へのルートだったことや状況の解説があった。
一般的な遠見尾根を下るルートならば、それほどまでの危険はないと思われるが、いずれにしても下りの危険を十分認識することが大事だ。
しかし、私はそっち(五竜)には行けないんだった。

そんなこんなで部屋に戻り、寝床で持ってきた焼酎を飲む。
同じフロア(?)の皆さんは関西の方だ。
そこでまた山談義。
一眼レフのカメラを持った方は、唐松岳の向こうに日本海が真っ赤に焼ける夕焼けの写真を撮ってきた。
見せてもらったが、それはそれは見事な写真だった。
良いカメラがほしいなぁ・・・
でも、腕がなければ意味はないのだけど。

私の隣のイケメンな若者は、関西の山ではなく休みがあれば北アに来るという。
物足りないのだそうだ。なんとなくわからないでもないが、大人になるにつれ、低山の魅力、登るだけではない山の楽しみもわかるのかもしれない。
明日は五竜に向かうらしい。
うらやましい。
私は八方に下りなければならない。
家族が待っている・・・
あー、嬉しいような、もっと山にいたいような・・・

9時には就寝。
昨日の車中より快適な寝床だ。

心地よい疲労と酔いで朝までよく眠った。


5月4日


目覚ましはしていないが朝になれば目が覚める。
もう山小屋の習慣みたいなもの。
朝焼けも見れるし、早出早着は山の基本だ。

一眼レフを持っている方も同じで、起きて待機していた。
しかし、残念だが雲が厚くて焼けそうもないらしい。

だからまた布団にもぐって目をつぶる。
しかし、一度起きたら眠れない。
山にいるという高揚感のせいだろう。
山小屋のすぐ側で、まだ冬毛の雷鳥を見たという方がいたので起きて探しに行く。
しかし、残念ながら見つけられなかった。

朝食を済ませれば、縦走の登山者は忙しそうに準簿開始だ。
自分は八方へ下るだけなので、急ぐこともない。
だから、また展望台に登って景色を眺める。

それがこの景色 この動画 でどうぞ。

例の一眼レフの方もいて、山を見ながら、またいろいろ話をしていた。

それにしても綺麗だ。
朝のうちなら、唐松の頂上も登山が少なそうだから、また最後に登ってから八方までゆっくりゆっくり、山と雪をかみしめるように下ろうと思った。

全ての荷物をまとめてザックに詰める。
さあ、山荘とお別れだ。
アルバイトの皆さん、ご主人にお礼を言って小屋を後にする。

朝の雪は気温が低いので締っている。
そんな雪にアイゼンとピッケルを突き刺しながらまた唐松岳の頂上へ。
誰もいない。
2009年5月4日朝の唐松岳頂上を独り占めだ。

だから何してもオーケー!
剱岳をバックに小さな三脚を立て、カッコいい写真の撮影会を開催。

スタンダード
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ノスタルジック
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スチュッピッド(アホ)
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これでも40代後半という年齢だから驚きだ。

山頂にずっといたいけど、そうもいかない。
全ての山に手を合わせ、何度も何度も景色を目に焼き付ける。
ありがとう!心の中で叫ぶ。

下山開始。
後ろ髪を引かれっぱなし。

順調。
シリセードらしきトレースに自分もシリセードする。
しかし雪が柔らかくなりすぎていて、ピッケルで制御するまでもなく、たいしてスピードが出ないし、なかなか進まない。

下ノ樺を過ぎて少し下れば、アイゼンをはずして「グリセードもどき」を織り交ぜながら下りられる。
しかしこれも傾斜が緩くてなかなかうまくいかない。
でも面白かった。

少し雲が出てきたようだ。
だから雲上散歩。
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そして第一ケルンのある八方池山荘に到着。

終わっちゃったなぁ。
充実感ももちろんあるが、寂しい気分でもある。

もう少しだけ山にいたいから、八方池山荘でコーヒータイム。
山の感傷に浸ってた。

しかし、いつまでもこうしちゃいられない。
携帯電話の電源を久しぶりに入れ、家族に電話。
兎平で待ち合わせる。
家族も残雪と白馬三山には感激していたようだ。

その後、八方まで下り、車で美味しい信州そば屋さんへ。
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ここで昼食。

それから、オリンピックのスキージャンプ台を見学。

そして、ここに来たら絶対に寄るべきスポット「白馬大橋」に案内する。
この景色。
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少し曇ってきてしまったが、白馬三山の絶景ポイントのひとつ。
学生時代から、勝手知ったる白馬八方なのだ。

ホテルにチェックインして、即 温泉へ。
山の後の温泉は最高だ。

そして夜はコース料理&ワイン。
地元の食材も使った素晴らしい料理。
美味しかった。

でも、思い出すのは昨日の夕食。
立山連峰と剱岳が眼前に広がる雲上のレストラン。
限られた設備のなかで最高のもてなしを提供してくれる心遣い。
どんな料理に勝るとも劣らないだろう。

ああ、下山しちゃったんだなぁ・・・


5月5日

ホテルをチェックアウトして安曇野へ。
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白馬も安曇野も桜が咲いていた。
美術館を観て、また昼は蕎麦を食べる。

その後、大王わさび農園を見学。
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綺麗だねー
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観光も楽しい。

渋滞は予想通り。
高速に乗って5時間で家に到着したからたいしたことはない。
特急あずさだって、新宿から4時間かかるのだから、ドア・ツー・ドアで5時間だったら上出来だ。
しかも、覚悟の上だし、音楽鑑賞の時間だと思っているから全く平気。
サザンにドリカム、レナード・バーンスタイン、バレンボイム・・・
飛ばすドライブにはクラプトンの「クロスロード」Dパープルの「ハイウェイスター」
夕暮れ時はプラタースにマンハッタン・トランスファー・・・
そして暗くなったらセロニアス・モンク、アート・ペッパー・・・

私の高速走行時に最高の一枚は「危険な関係のブルース」byアート・ブレイキー&ジャズメッセンジャーズ

音楽鑑賞には、5時間では足りないくらいだ。
後部座席からは「音を絞れ」「歌うな」などの声もあったが、運転している強みで無視。

家に着いて、ビールのお供に、お土産のワサビ漬けを板わさにつけて食べる。
つーんとする辛みに、またあの山々の景色を想う。

とても愉快爽快な旅だった。

テーマ:登山 - ジャンル:スポーツ

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すご~~く、充実したGWだったようですね。
山の写真、動画も堪能させていただきました。
動画は、2本ともブックマークしました。
あぁ、5月の山だなぁ・・という感じです。
我が青春の剣にも会えて、嬉しかったです。

夫は針ノ木雪渓から蓮華に登ったのですが、カメラを山荘に忘れ写真がありませんでした。
後輩は雷鳥沢にテントを張って、立山で合宿していました。
扇沢に降りてきて、山荘で合流したのです。

お嬢さんは山には行かないのですか?
今年入部した女の子は、お父さんとお姉さんと山に行ったのが
きっかけだったそうです。
とても、楽しそうに山に出かけるお父さん。
お姉さんと三人で北岳と槍に登れたのがすごく嬉しかったし、
お父さんもスゴカッタ・・と言っていました。
もっとも、我が家でも、息子たちは、誰もついて来なくなってしまいましたが。

早く、怪我を完治させて、夏には登山復活したいと思いました。
有難うございました。

jtstj 様

久しぶりの北アルプスでした。
jtstjさんも山荘にいたのですね。
それぞれのGW、山はいいですね。

残念ながら娘は山に興味がないようです。
子供のころは連れていったりしてたのですが・・・

怪我を治して復帰なさることを祈念いたしております。

唐松の山荘で隣にいた、関西のイケメン?若者です。
コメントが遅くなってしまい、申し訳ありません。

おかげさまで五竜には無事に行くことができました。
途中の道は山小屋の方が言われていた通り、アイゼンはほぼ必要ない感じ。
山荘から頂上にかけても、大分雪が柔らかくなっていました。

一眼レフの方とはこちらでも同じ部屋でした。
翌日の出発時間に違いはあったものの、途中から合流したりで下の神城駅まで一緒に行動してました。
剣岳は一度は登るべきと熱弁されてました(笑)
以前に剣岳に登った際に、6月から放映される「剣岳」の収録に遭遇したとか・・。

実は、剣岳を直に見たのも今回が初めてだったりします。
近いうちに登ってみたいとは思うのですが、今年は映画の影響で人が多くなったりするのかなぁ・・とか思ったり。

低山は物足りないとか言ってましたが、そんなことを言えるほど低山に登ったことがあるわけでもないんですよね。
昔にちょっと六甲山に登ったことがあり、そのイメージが主になっているというか。
関西圏にも山はありますし、いずれ足を伸ばしてみたいと思います。

それでは~。

お久しぶりです

お元気そうで何よりです。
確かに、今年の剣岳は映画の影響で混んでしまうと思いますよ。
でも、また夏に北アの山を見たいと思っています。
そしてまたどこかの山でお会いできることを楽しみにしています。

たまに、このアホなブログにもお寄りください。
プロフィール

辻本孝良

Author:辻本孝良
東京都中央区で会社経営してますがビジネス関係の記事はほぼありません。
山とか酒とかB級グルメとか阪神タイガースとかの、どうにもならないような記事ばっかりです。

50歳を過ぎているというのに志の低いブログでごめんなさい。

会社のサイトは 

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